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当懇談会は、高強度レーザーの開発と応用に関わる研究分野「強光子場科学」において、新たな学際的・国際的な交流の場を提供することを目的として設立され、2023年10月に発足20年を迎えました。この間、2018年度に「強光子場科学」の基幹技術である高強度レーザーを生み出す技術に対しノーベル物理学賞が授与されたのに続き、2023年度には、「強光子場科学」の主要テーマの1つであるアト秒科学にノーベル物理学賞が授与されたことは、当懇談会のこれまでの歩みが、世界最先端の研究分野を見据えたものであったと言えると思います。今後の「強光子場科学」の発展によって、物質中の電子の動きを捉え化学反応を意のままに操ったり、極短パルスγ線を発生させ核反応を誘起したり、ブラックホールを模擬するような重力場発生や真空破壊の検証、といった挑戦的な研究テーマが実証される日が近い将来にやってくるだろうと感じています。
当懇談会では、年2回の会員限定の招待講演を中心とした研究懇談会と、年1回の一般公開した有料の講演会を開催しています。年1回の総会の際にも講演会を開催し、こちらは一般に無料で開放しております。また、国際会議ISUILS(International Symposium on Ultrafast Intense Laser Science)も毎年共催しており、この分野を先導する国際会議として世界的に知られるようになりました。さらには、日中二カ国でSTARシンポジウムを毎年共催しています。今後も、こうした国内ならびに国際的な活動をさらに進めて行く予定です。
会員ならびに賛助企業の皆様には、当懇談会活動に対するご理解と強光子場科学の発展に対する益々のご協力をお願い申し上げます。
令和6年1月9日
強光子場科学研究懇談会
会長 福田 祐仁
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